獅子狩和音が作成したアンサング•デュエットのキャラクター、蒼原宗義の設定資料です。
シナリオを経て加筆、あるいは変化した情報などをまとめて置いておく予定です。▶がついた項目は、クリックすると詳細が出ます。
キャラクター画像は『ストイックな男メーカー』にて作成。
随時、加筆作業中……。
主に顔の傷や目つきの悪さ、右目の色素の抜け落ち、日課のトレーニングで仕上がった体格の良い体等が災いし、ヤクザと勘違いされて避けられたり、あるいは本物のヤクザに突っ掛かられたりすることが度々ある。だがその外見の威圧感は、しつこいナンパに困っている通りすがりの女性を助ける際や、近所のコンビニや飲食店、自分のバイト先などで店員に対し居丈高な態度を取るクレーマーを追い払う際に役立っており、本人も便利に使っている。
通常、他者に対しての物腰は柔らかく、自分より相手を優先しがちな性格。気さくで穏やかな気質をしており表情も豊かだが、結構な寂しがり屋。
現在小さなアパートで1人暮らしをしており、5歳の雄のコーンスネークを「錦」と名づけて可愛がっている。職場は爬虫類専門のペットショップではバックヤード担当が主、爬虫類たちの世話などをしている。なお顔が怖いので、レジは打たせてもらえない。人間には怖がられがちだが、爬虫類に限らず人間以外の動物(犬·猫·鳥など)にはよく懐かれる。
昔から、他の人たちがそうするように友達と楽しく遊んだり出かけたりする人生を送ってみたいと思っているが、同時にそれは自分には不相応な望みであるという諦観を抱えている。内心では人との触れ合いや関わりを切望しており、自分には手に入らない、他の人々のような適度に他者と群れる生活を求め続けている。寂しさを紛らわすためにベットの上にはオオサンショウオの巨大なぬいぐるみ(約170cm)があり、家にいるときは膝に乗せて撫でていたり、寝るときに抱き枕代わりにしたりている。
右目は色素の抜け落ちが原因で紫外線に弱く、特に夏の日差しに晒されると日焼けしてしまい痛みを伴う。その為医師にサングラスの着用を推奨されたが、もともと目つきが良くない上にサングラスをかけると余計に怖がられてしまうと思い、UVカットレンズの眼鏡を代わりにかけている。
彼が自ら命を絶とうとしていた頃、偶然立ち寄ったペットショップで生後間もない小さな赤色のコーンスネークと出会った際の思い出。具体的な時期としては、25歳になったばかりの夏の日の出来事。
蓄積した精神的な消耗(宗義自身の外見の威圧感が元で、周囲から受ける心無い扱い、母親の失踪事件など複数の原因により、彼の精神は摩耗している)に耐えかねた彼は、高校を卒業し保護施設を離れて以降、度々命を絶とうとしては上手く死にきれないでいた。25歳の夏、何度目かの自殺を試み片田舎の山奥に向かった宗義は、痛みや恐怖から死にきれず、半日ほど悩み続けた末に諦めて帰路につくことにした。人気のない田舎の大通りを歩いて戻っていたところ、急な豪雨に見舞われ、彼は取り急ぎ目についた大型のショッピングモールで雨止みを待つことになる。その際、たまたま立ち寄ったモール内のペットショップで、宗義は小さな蛇と邂逅した。自身を真っすぐに見上げる蛇のつぶらな瞳は、彼が長年心の奥底で求めていたものだ。「この小さな生き物が自分を見てくれる間は、生きていたい」という気持ちが芽生えた彼は、その無垢な眼差しを「錦」と名づける。生まれたばかりの小さな蛇は、偶然にも宗義の摩耗した精神をぎりぎりのところで救いあげたのだった。
彼が高校生時代、初めて働いたアルバイトの給料で購入したもの。京都水族館の有名なグッズ、オオサンショウウオぬいぐるみのXXLサイズがモデル。
彼が人と親しく関われないことの寂しさから購入したもので、抱き枕として彼のアパートのベッドの上に置かれており、ちょっと涙のにおいがする。
彼がこれを購入した当初、自宅まで郵送することを拒み(お金がなかった為、送料をケチった)あろうことか170cmはあるこの巨大なぬいぐるみを紐で縛って背負って持ち帰るという暴挙に出たという謎エピソードがある。
自重トレーニングと仕事の荷運びで鍛えらた身体と、顔に走った目立つ傷跡、鋭い眼光や片目の色素の抜け落ちから、彼は頻繁に職務質問を受けている。そのため彼の方も職務質問慣れしており、身分証明書として、また自身が反社会的勢力ではないことを証明するため財布に健康保険証と職場の社員証を入れている。
彼の中で健康保険証とは医者に安く掛かるためのカードではなく、自分を短時間で職務質問から解放してくれる頼もしいカードなのである。
過去に様々な仕事(短期の肉体労働や日雇い、繁忙期のみの求人など)をしてきた彼だが、現在契約で勤めている爬虫類専門のペットショップが最も長く続いている。
元々生き物好きであることと、職場で教えてもらったり身に着いたりした爬虫類関係の知識がこのフラグメントである。
中学1年生の夏、誕生日の数日後に彼は交通事故に遭い、右目をほぼ失明、顔に大きく残る傷痕を負っている。その外見により周囲の人間を意図せず威圧してしまい、怖がらせてしまうことに彼は悲しさを感じているが、同時に傷痕に起因するこの状況はどうすることもできないと諦めてもいる。
彼自身、傷を負った後の自分の顔が嫌いであり、また別の理由もあって自身の顔を直視することはない。
彼が顔に傷を負った交通事故の後に起こった出来事。彼は母親と帰宅途中、歩道に突っ込んできたトラックから母親を庇い、傷を負った。それは当時の彼にとってそこまで深刻な問題ではなかったが、問題はその後起こる。
彼が片目の視力をほとんど失い、顔にも大きな傷を負ったことがきっかけで、元々冷え切っていた両親の仲に亀裂が入り離婚。彼が退院して家に帰ると父親はいなくなっていた。
それでもまだ家には大切な母がおり、中学校のクラスメイトも変わらず接してくれていた為、大きなダメージを負うことはなかった。しかし離婚したことで母親は精神に深刻なダメージを負い、家事や光熱費の支払いなども管理できなくなり、冬休みのある日、まだ完全には怪我から復帰していない宗義を家に残し、帰ってこなくなってしまう。彼はいつまで経っても帰ってこない母親を可能な限り探し回り、そして帰りを待ち続けた。だが母親が帰ってくることはなく、支払いの滞りによりガスも電気も止まり、水道だけが繋がった冷たく食料もない家で日に日に衰弱していく。ある日、連絡が取れないことを不審に思った管理人が警察を呼んだことにより彼は保護された。だが、家のドアを開けたのは彼が望んだ母親ではななく見知らぬ警察官であり、彼らに保護されたことで母親は二度と帰ってこないのだと悟った彼はぼろぼろと涙をこぼした。
警察に保護された後、彼は保護者のいない未成年が暮らす施設に入居することになるが、それにより中学校を転校することになり、仲が良かった学友たちとの繋がりが断たれてしまう。母親に置いていかれたことが原因で、彼は自分の顔を直視することができなくなった。
顔とその場の状況が原因で、偶然出会った鐵 律巴(シフター)にヤクザと間違われた宗義。2人で異界から脱出し、無事に誤解も解けた後、彼は彼女おすすめの喫茶店で飲み物を奢ってもらうことに。その際、鐵がコーヒーに瓶詰の砂糖を全部投入した様子が余りに印象的だった為に誕生したフラグメント。
宗義は普段あまり甘いものを摂取しないこともあり、砂糖が黒いコーヒーの海に消えていく様子を前に、謎に感心していた。
異界から帰る直前、「帰りたくない」のだと告げた宗義に、鐵 律巴(シフター)が差し伸べた言葉を起源とするフラグメント。
元ネタはPS2のゲーム『WILD ARMS the 4th Detonator』内で流れる曲のタイトル『見上げた空に届いた手』から。
異界で捕らわれの身となった彼は、鐵 律巴(シフター)に対し、自分を見捨てて出口を探せと告げる。だが鐵は迷うことなく宗義を助けにやってきた。何故来たのかと声を荒げた彼に対し、彼女もまた強く言い返し「そこで待ってなさい!! 絶対助けるから!!!!」と宣言し、その後宗義を救助する。救出時に大変立腹していた(彼女は、宗義が自分のことを「置いて行け」と言ったことに大して非常に腹を立てていた模様)彼女の、整った美しい碧眼がフラグメントとなった。
なお、宗義は鐵が何故そこまで怒りを露にしていたのかは、未だに理解していない。
異界の変異により顔に傷を負った鐵 律巴(シフター)への罪悪感や謝罪の気持ち、自身の過去の痛みが合わさったことでフラグメントとなったもの。
事故で顔に傷を負っている宗義は、彼女に自分と同じような憂き目に会ってほしくないという強い思いを抱いていた。今回の異界での変異で彼女が顔に傷を負ってしまったことで、「彼女を守れなかった」ことと、かつて「自分が庇ったせいで母親に精神的な傷を負わせた」ことが重なり、脆くなっていた彼の精神はひび割れてしまう。
鐵律巴(シフター)と2泊3日の京都旅行に出かけた宗義は、旅行の終わり際に表情を曇らせる。 数十年ぶりに訪れた最良の出来事が終わってしまうことを、彼は悲しんでいた。だが、彼女の些細な言葉により、その憂鬱は晴れることとなる。「また来たいね」と、彼女は言ってくれたのだ。
これまで彼は、鐵と過ごす日々を「貴重であたたかく、自分には不相応なもの」として、「もしかすると、これが最後かもしれない」と毎回思っていた。だがそこに「また」があることを彼女に教えられ、その喜びが今回のフラグメントとなった。
現実世界で負傷した宗義の怪我を、側にいた鐵律巴(シフター)は異界の力によって肩代わりしようとした。このことがかつて自分の前から己の過失により母親がいなくなった(少なくとも、宗義本人はそう思っている)ことと重なり、過去のトラウマを完全に抉じ開けてしまった宗義の精神の揺らぎがフラグメントとなったもの。フラグメント·4「薄墨の劈開」の段階では完全には開いていなかった過去の痛みが完全に開かされる形になり、宗義の精神が大きくぐらついている。
過去の二の舞になりかけたことによって彼は酷く動揺し、危険を犯してまで自身を助けようとした鐵に強い憤りと喪失への恐怖をぶつけそうになる。その結果、彼は病室の壁や床に八つ当たりして無駄に自分の手を傷つけた。
幾度となく共に異界に立ち向かい、かけがえのない友となった鐵律巴(シフター)への恋情。しかし宗義自身はその思いを積極的に伝える気はなく、あくまで友人として、鐵に恋人が出来るまで側にいることを許して貰おうと考えている。
宗義の彼女に対する恋情自体はフラグメント「焦熱の碧眼と」SS時点で宗義当人も自覚していた感情の動きであるが、鐵に出会う以前から秘めごと『壊死』が存在していた為、『壊死』消費後に新たな秘めごととして次弾装填された。
⇑「GORILLA_ART」にて画像作成。
アンサング•デュエットでのパートナー。シフターである。うちよそのよその子であり、創作主はスィナさん。
警察官として働く25歳の女性で、極度の甘党。宗義のことを最初はヤクザだと思い警戒していたが、幸運にも誤解は解け、以降は友達の少ない(というか、ほぼいないに等しい)宗義を何かと可愛がってくれるように。シナリオが進むにつれ、その関係性も変化していく。
⇑「ストイックな男メーカー」にて画像作成。
宗義が小学生~中学1年生の2学期まで一緒だった、茶髪の男友達。宗義と同い年の30歳で、既に結婚し妻との間に1児を授かっている。人懐っこい顔と性格で、誰とでも仲良くなれる、ちょっとお調子者の子供だった。当時のあだ名は「みっちゃん」。
営業部に所属する会社員で、出張の際に偶然、宗義と再開する(幕間「藁を結ぶ」)。子供時代に宗義に「ラビ」というニックネームをつけたのは彼であり、再開後も変わらず「ラビ」と呼んでいる。
⇑「長髪のおにいさん」にて画像作成。
宗義の種違いの弟。お互いの存在は知らずにいたが、あるきっかけにより創介が宗義の元を訪れる(幕間「あの家の少年」)。細身の十五歳。
見た目はチャラそうだが宗義には懐いており、甘えん坊な面を見せている。
高校卒業後から現在に至るまで、中古の小さなアパートの2階を借りて暮らしている。
子供時代、仲の良かった友人に「ぽかんとしているときの、ちょっと開いた口が飼育小屋の兎っぽい」「宗義は淋しがり屋だし、兎も寂しがり屋だから」と兎の英語名「rabbit」から「ラビ」というニックネームで呼ばれていた。
元々アンサング•デュエット生まれの宗義だが、ひょんなことから別システムアマデウスにも出張するようになった。親神はヒノカグツチ。
アマデウス:親神との邂逅SS「右目を捧げる感応者」
理由は不明だが、宗義はセッション中によく歌を歌う。以下は、これまでのセッションで歌った曲のリストである。
キャラクター造形を始める際の、彼の初期コンセプトは「残念なメデューサ」だった。
彼は神話上の生物メデューサ程ではないにせよ、威圧感のある顔や体格で他者を遠ざけ、恐れられている。だがその一方で、自らの顔を鏡などで直視すると過呼吸を引き起こし気を失ってしまう。爬虫類が好きである要素も、このコンセプトから派生されたもの。
彼のイメージソングは以下の3曲。